グァテマラのオンコセルカ症ベクターコントロールにおける殺虫剤の研究 : 3. 殺幼虫剤の土壌吸着に関する室内試験
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概要
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ブユ幼虫殺虫剤の, 水路河床の土壌への吸着に関して基礎的な情報を得るため, 室内試験をおこなった。砂をつめたカラムに殺虫剤希釈液を通過させ, 通過にともなう殺虫剤量の減少を砂への吸着と考え, 通過液中の殺虫剤量を, C. quinquefasciatus幼虫によるバイオアセイによって求めた。テメホスでは, とくに細かい砂を通した場合, また殺虫剤液をゆっくりカラムを通過させた場合, きわめて顕著な吸着がみられた。吸着は, 一般的に, クロルピリホスメチルで中程度, フェニトロチオンではわずかであった。水和剤希釈液と乳剤希釈液を比較した場合, 吸着程度に顕著な差はなかった。いったん吸着された殺虫剤の水中への放出は, テメホスでは, わずかであり, クロルピリホスメチルは中程度, フェニトロチオンでは顕著であった。S. ochraceumが発生するグァテマラの微少水流において, テメホスの有効距離がきわめて短い理由は(1)テメホスが河床の土壌に容易に吸着され, ふたたび水中に放出されにくいこと, (2)テメホスを吸着して下流まで運ぶような微少粒子が自然流水中に少ないこと, の二つの理由によるものと考えた。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1984-03-15
著者
-
鈴木 猛
北スマトラ地域保健対策プロジェクトインドネシア共和国北スマトラ州保健局
-
海野 登久子
(現)日本化薬株式会社農薬事業部上尾研究所
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鈴木 猛
Laboratorio de Investigacion Cientifica para Control de la Oncocercosis
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