Dowco-214 の主要衛生害虫に対する殺虫効果 : I. 室内試験によるゴキブリに対する殺虫効力評価
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概要
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低毒性有機燐殺虫剤Dowco-214のゴキブリ類に対する殺虫効力を局所施用, および接触法によって評価した結果は, つぎのように要約される。1.微量滴下法によるチャバネゴキブリ雄成虫に対する効力は, (LD)_<50>ではdichlorvosについでDowco-214が高く(LD)_<90>ではDowco-214が最も高い効力を示した。またDowco-214はワモンゴキブリ雄成虫に対してdichlorvos, Dursbanについで高い効力を示し, クロゴキブリ雄成虫に対し, Dowco-214はDursbanに劣るが, diazinonと有意な差はなく, (LD)_<90>ではdiazinonにまさる効力であった。2.限定時間接触法によるガラス板, および合板上の残効性は, 前者では比較的短いが, 後者ではfenitrothionについで長期間殺虫力を示した。3.継続時間接触法による合板上での残効性の場合, Dowco-214はfenitrothionと同程度であり, Dursban, diazinonよりすぐれていた。以上の試験結果から, Dowco-214はゴキブリ類に対しすぐれた殺虫効力, および残効性を有し実用性は期待できると考えられる。
- 日本衛生動物学会の論文
- 1973-07-15
著者
-
中山 勇
クミアイ化学工業株式会社生物研究所
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中山 勇
クミアイ化学工業株式会社生物科学研究所
-
北垣 忠温
クミアイ化学 生物科学研究所
-
杉山 繁雄
クミアイ化学工業株式会社生物科学研究所
-
坂本 彬
クミアイ化学工業株式会社化学研究所
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北垣 忠温
クミアイ化学工業株式会社生物科学研究所
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坂本 彬
クミアイ化学
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