外転神経シュワン細胞腫の1手術例
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概要
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シュワン細胞腫は主に感覚神経を発生母地とすることがほとんどであり,運動神経を発生母地とすることは稀である.そのなかでも外転神経シュワン細胞腫はきわめて稀で,現在まで10例の報告をみるのみである.今目われわれは外転神経シュワン細胞腫を経験し,手術にて急速に外転神経麻痺の改善をみた1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する,症例は60歳,男性.複視を主訴として近医受診し,左外転神経麻庫の診断,MRIにて左海綿静脈洞近傍に腫瘍を認め当科紹介され,治療目的にて入院となった.神経学的には左外転神経麻痺のみを認め,MRIでは左海綿静脈洞外側部に径1.5cmのcystを含む腫瘍を認めた.手術は左前頭側頭開頭を行い,Dolencのアプローチにて硬膜外の腫瘍に達し,被膜内部を可及的に摘出した.病理組織所見でシュワン細胞腫であることが確認された.術後1週間で外転神経麻痺は改善傾向を認め,独歩退院となった.1ヵ月後,外転神経麻痺はほぼ完全に消失した.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2003-09-20
著者
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佐藤 透
医療法人社団涼風会 佐藤脳神経外科
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勝間田 篤
尾道市立市民病院脳神経外科
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土本 正治
尾道市立市民病院脳神経外科
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佐藤 透
涼風会佐藤脳神経外科
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小野田 恵介
尾道市立市民病院脳神経外科
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小野田 恵介
岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科脳神経外科
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勝間田 篤
香川県立中央病院脳神経外科
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佐藤 透
佐藤脳神経外科
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