3D-MRA・仮想血管内視鏡による脳動脈瘤の内腔診断
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概要
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MRAによる脳動脈瘤の内腔診断において, 末葉破裂脳動脈瘤4例に対しperspective volume rendering(PVR)法を使用した仮想血管内視鏡(virtual vascular endoscopy ; VVE)画像を作成し, 脳動脈瘤と親動脈の血管構築を血管内腔あるい瘤内の視点から立体的に観察した.3D-MRA・VVEでは, 親動脈内腔あるいは脳動脈瘤内の視点から脳動脈瘤内腔や開口部の微細な形態が遠近感のある立体画像として観察された.脳動脈瘤体部から直接分岐する流出親動脈の開口部の同定や, 脳動脈瘤内からみたblebなどの内腔構造の描出, 脳動脈瘤底部での親動脈開口部の観察が可能であった.しかし, 比較的大きな脳動脈瘤では瘤内血流が不均一なため偽像を生じることがあり, 内腔の評価には注意を要する.3D-MRA・VVEでは相応する観察視点が軸位元画像, 冠状断および矢状断の再構成画像, VRによる3D-MRA画像上に矢印で表示されるため, 観察部位と観察方向など血管内位置情報が容易に把握された.VVE画像の再構成時間は約30秒と短く, VVEの臨床応用が時間的にも操作性においても容易に可能であった.3D-MRA・VVEはGDCコイルによる脳動脈瘤塞栓術など脳血管内治療の適応決定や手術シミュレーション, さらに脳動脈瘤の内腔診断において有用な画像再構成法の一つと考えられた.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2001-08-20
著者
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