ステントで治療した椎骨動脈と脳底動脈の解離性動脈瘤
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概要
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椎骨動脈解離性動脈瘤(vertebral artery dissecting aneurysm;VADA)に対するVA閉塞術の11年後に出血発症しステント単独で治療した対側VADAと,ステントとGDC(Guglielmi detachable coil)の併用で治療した脳底動脈のDAの2例を報告した.ステント留置後は再出血はなく,親動脈を温存しておのおの6ヵ月後と3.5ヵ月後に治癒を確認した.ステントは血流動態を変化させ,瘤内への血流を分散し流入圧を減じる効果や内皮細胞のliningを促し血管内壁を修復する効果を期待できるが,急性期の出血予防については不明である.膨出部が大きく,限局する場合にはGDCの併用が好ましく,膨出部が小さな場合や全周性の場合にはステントの二重使用の有用性が示唆された.DAに対するステント留置は課題も多く慎重な適用が必要である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2002-07-20
著者
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橋本 邦雄
土浦協同病院
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山崎 信吾
土浦協同病院脳神経外科
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河野 能久
土浦協同病院脳神経外科
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重田 恵吾
土浦協同病院脳神経外科
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橋本 邦雄
土浦協同病院脳神経外科
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山崎 信吾
土浦協同病院 脳神経外科
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