多椎間に進展した特発性脊髄硬膜外血腫の1例
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概要
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特発性脊髄硬膜外血腫は比較的稀な疾患である.その多くは2〜4椎体に限局して生じ, 8椎体以上に進展することは少ないとされる.今回, 14椎体間に進展した特発性脊髄硬膜外血腫の稀な1例を経験したので文献的考察を加えて報告した.症例は78歳, 女性で, 突然の背部痛, 両下肢麻痺と膀胱直腸障害にて発症した.緊急MRIにおいて, C7〜L1までの14椎体間に拡がる脊髄硬膜外血腫を認め, 発症から5時間後にT9〜T11椎弓切除による血腫除去と硬膜外ドレーン留置を行った.術後, 症状の速やかな改善と血腫の消失を得た.多椎間に拡がった脊髄硬膜外血腫の場合は, 限局する椎弓切除による緊急減圧と硬膜外ドレーンの併用が有用である.
- 日本脳神経外科コングレスの論文
- 2001-07-20
著者
-
松川 雅則
田附興風会医学研究所北野病院 脳神経外科
-
礒野 直史
田附興風会医学研究所北野病院 脳神経外科
-
礒野 直史
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
田辺 英紀
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
香月 脩二
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
松川 雅則
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
住岡 真也
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
安田 宗一郎
城山病院脳脊髄外科センター脳神経外科
-
田辺 英紀
城山病院 脳・脊髄・神経センター
-
安田 宗一郎
城山病院 脳・脊髄・神経センター
-
住岡 真也
城山病院 脳・脊髄外科センター 脳神経外科
-
安田 宗一郎
城山病院脳・脊髄・神経センター
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