画像による瞬目計測と居眠り検知への応用(<論文小特集>生体計測応用)

概要

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近年, 自動車の予防安全への関心が高まり, 運転者の居眠りや覚醍度低下を検知するシステムが強く望まれている.そこで, テレビカメラで運転者の顔を撮像した画像から, 非接触かつ無拘束に瞬目を計測する方法を開発し, 自動車における居眠り検知への応用を検討した.本報告では, 昼夜にわたり屋外での照度変化や外乱光(太陽光の直射など)の影響を受けにくく, 運転者の顔の個人差(目の付近の形態の違いによる影のできかたの差)に依らない, 瞬目計測法について述べる.瞬目計測では, 電子シャッタ付き赤外線撮像方式を用いた.これは, 運転者の顔を赤外光で照明し, この光源をテレビカメラの電子シャッタ動作に同期させて, パルス発光する撮像方法である.また, 目の付近の濃淡の変化に強い画像処理方法により, 目の開度を測定し, 瞬目の閉眼時間を求めた.また, この閉眼時間と覚醍度低下との関係を車両の横偏位とあわせて実験で検討し, 個々人の覚醍度低下の特性の違いを考慮した覚醍度推定について, 瞬目と横偏位の回帰直線の傾きが良い指標となることを確認した.
社団法人映像情報メディア学会の論文
1996-12-20