乳歯列期反対咬合児の下顎前方滑走運動における切歯および顆頭運動の相関
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概要
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本研究の目的は, 乳歯列期正常咬合児と反対咬合児の下顎前方滑走運動における下顎切歯と顆頭の運動を比較し, 反対咬合児の下顎運動機能の特徴を明らかにすることである。被験児は正常咬合を有する乳歯列期小児(以下, 正常咬合児群)20名と乳歯列期前歯部反対咬合を有する小児(以下, 反対咬合児群)15名とした。6自由度顎運動測定装置を用い, 各被験児において下顎前方滑走運動(以下, 前方滑走運動)を各3回計測した。解析点は下顎乳中切歯点(以下, 切歯点), 左右の解剖学的顆頭中央点(以下, 顆頭点)とした。解析項目は, 上下, 左右, 前後の運動範囲および三次元直線距離とし, さらに切歯点と顆頭点の運動の関連性を明らかにするため, これら2つの解析点間の相関係数を求めたところ, 以下の結論を得た。1)反対咬合児群の切歯点と顆頭点の運動範囲や距離は, 正常咬合児群と比較して有意に小さかった。2)正常咬合児群, 反対咬合児群ともに前方滑走運動時の切歯点と顆頭点の運動範囲に高い相関が認められた。3)反対咬合児群は, 個人間相関係数が個人内相関係数よりも大きい傾向が認められ, 正常咬合児群とは様相が異なっていた。
- 日本顎口腔機能学会の論文
- 2005-10-30
著者
-
山崎 要一
鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 健康科学専攻発生発達成育学講座 口腔小児発達学分野
-
野中 和明
九州大学大学院歯学研究院小児口腔医学分野
-
野中 和明
九大・院・小児歯
-
岩瀬 陽子
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科歯科麻酔全身管理学分野
-
齊藤 一誠
鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 健康科学専攻発生発達成育学講座 口腔小児発達学分野
-
齊藤 一誠
鹿児島大学 医学部・歯学部附属病院発達系歯科センター小児歯科
-
山崎 要一
鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科
-
徳冨 順子
九州大学大学院歯学府口腔保健推進学講座小児口腔医学分野:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻発生発達成育学講座口腔小児発達学分野
-
早崎 治明
鹿児島大学 大学院医歯学総合研究科 小児歯科学分野
-
早崎 治明
九州大学病院小児歯科
-
山崎 要一
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科・健康科学専攻・発生発達成育学講座・口腔小児発達学分野
-
斉藤 一誠
九大・歯・小児歯
-
野中 和明
九州大学大学院歯学研究院口腔保健推進学講座小児口医学分野
-
山崎 要一
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科小児歯科学分野
-
齊藤 一誠
鹿大 院医歯 小児歯
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