熔接電弧の短絡, 再生現象とピンチ効果 : 軟鋼裸及薄被覆棒の熔接電弧現象の研究第 1 報
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概要
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軟鋼裸電極棒の電弧熔接に於ては電弧長が適當に短かければ熔接中棒と母材との熔融部は時々接觸し, 電弧と短絡とが交互することは公知の通りであるが, 鋼の代りに裸銅を用ひると熔融部が一旦短絡接觸すればこの短絡は永久に破れない(第3圖), 鋼を窒素氣中に於て實驗すると上記の銅に近い特性を示す。本文は斯の如き現象を究明して軟鋼裸棒使用の熔接電弧に於ける棒熔融金屬の移行現象を明かにせんとするもので, 本第1報に於ては一旦接觸短絡した部分が再び接觸が破れて電弧が再生するのは所謂ピンチ効果には因らないことを示し, 第2報以下に於ては窒素氣中に於ける上記の特性を示し, 之より空氣中に於ける鋼の短絡再生の特性を吟味究明し, 更に電弧發生中棒及び母材熔融部に働く力を論じて, 高速度冩真を以て該熔融部の運動を明示し以て棒熔融金屬の電弧期間中に於ける生成, 運動, 短絡期間中に於ける移行現象を明かにして且電弧の短絡再生の機構を説明せんとするものである。
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