水星 : 還元的惑星の形成過程と地球型惑星の多様性への展望(<特集>「月から始まる地球惑星進化学」)
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概要
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水星は月と似た外観をもつ小型の地球型惑星であるが, 高い平均密度, 固有磁場の存在, 高い反射率などの特異な性質をもつ.その原因は水星の形成環境と形成過程にあり, 水星が原始太陽系の内縁部の還元的な環境下で, 還元的な材料物質(例えばEコンドライト)から選択集積過程を経て形成されたためと考えられる.事実, この仮定は水星の観測的特徴の多くを説明する.この議論を地球型惑星へ展開するとき, 地球や月の材料物質はEコンドライトとHコンドライトの中間的, または混合物を主成分とする可能性がある.また, Fe/Siの大きい地球や金星でも, ある程度の選択集積過程が起きた可能性がある.
- 2005-09-25
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