Iddq異常現象を用いた、CAD利用によるCMOS論理回路の故障診断方式
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概要
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Iddq(Quiescent Vdd Supply Current)はCMOS論理回路における、静的動作状態での電源電流である。Fault-free電流を大幅に越えた"Iddq異常"は、LSI内部の物理故障が存在する事を示すシグナルである。Iddq異常は異常なフォトンの発生や、発熱を伴う為、これらの現象を観察する事により故障個所を特定化できる。しかし,LSIの進歩(デバイスの微細化,多層配線化、PKGのファイン化等)は物理解析を困難にしてきている。今回,物理解析によらない,CADを用いて,Iddq異常現象を有するLSIの論理情報から故障ブロックを抽出する故障診断方式を開発した。(ブロック:LSIを構成する基本論理回路単位)従来の代表的なCADを用いた故障ブロック抽出方式は,論理異常が発生した出力端子を基に論理シミュレーションを用いてLSI内部へ論理を遡る方式であった。しかし,CMOSの論理回路の適用において3つの問題点があった。(1)論理異常となる故障モード以外には適用できない点、(2)LSI内部へ論理を遡るに従って故障疑似ブロックが増大していく点、(3)単一故障か多重故障かの識別ができない点であった。開発した故障ブロック抽出方式は上記の問題点を解決する確定精度の高い故障診断方式である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-09-18
著者
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