インターネットコミュニケーションにおけるマナー・作法の形成 : コミュニケーション手段依存性、都会性、地域性をどのように考えるか

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近年、様々な学会で専門家集団としての行動規範や倫理綱領を定めるところが出現してきている。電子情報通信学会でもこうした動きに呼応して倫理綱領を作成する活動が進められており、制定に向けた精力的な取り組みがなされている。これらの活動はネットワークの発展とかならずしも連動したものではなく、社会に対する透明性を明らかにし、情報公開することによって社会に対して常に開かれていることを示すことを目的としているように思われる。しかし、これらの綱領はその時々の社会情勢と無縁であることは免れず、情報化が急速に進んでいる現状をいくらかなりとも反映せざるを得ない。一方、インターネットに見られるコンピュータネットワークの普及は、従来の学術研究を中心とした利用から市民生活に密着した社会活動の一端としての利用へとその利用形態を変貌させてきており、研究利用の時代とは異なった利用のあり方が求められてきている。本文では、筆者等の地域ネットワーク形成の活動を通じて得られた体験を踏まえ、ネットワーク技術の発展と利用範囲の拡大にともなって、インターネットがどのように変貌してきたかを情報流通の視点から整理するとともに単なる情報伝送路から電子的なコミニュヶーション空間へと成長しつつあるインターネットが開放的で、快適な発展性のある、豊かな社会性を備えるようになるために何が必要であるかを論じ、そのためのひとつの解がマナー・作法の形成にあることを述べる。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-09-18

インターネットコミュニケーションにおけるマナー・作法の形成 : コミュニケーション手段依存性、都会性、地域性をどのように考えるか

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