高次機能を利用した相互結合型フォールトトレラントニューラルネットワーク
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概要
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相互結合型ニューラルネットワークは最適化問題を解くのに効果的であることが知られている.これまで我々は, 解の表現に相補的な二つの表現の一方を自動的に選ぶことで一方向性のフォールトに対してフォールトトレラントなニューラルネットワーク, および適当な統合関数を用いた3重化によって1, O両者の固定フォールト(stuck fault)が混在する場合でもフォールトトレラントなニューラルネットワークが実現できることを示した.これらの実現方法は, ニューラルネットワークの構成要素であるニューロンの出力がその複数の入力のそれぞれに荷重(結合係数)を乗じたものの総和のシグモイド関数によって定まるという従来のニューロンの性質をそのまま踏襲したものであった.本論文は, もしもニューロンが入力の荷重総和以上の高次の機能をもつことができれば, 3重化ではなく2重化で, 混合フォールトに対してフォールトトレラントなニューラルネットワークが実現できることを示す.2重化ですむからこれまでの3重化よりハードウェア量が少なくてすむことが期待される.本論文で述べるニューロンの高次機能は現実に実現されているわけではないが, 集積技術の進歩によって, 近い将来, 実際のハードウェアとして実現可能であると期待している.この意味で, 本論文の提案は十分に現実性をもち, 新しいフォールトトレランスの実現手段を与えている.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-02-25
著者
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