集中抵抗の温度係数に関する一検討 (機構デバイスの新しい展開とその基礎論文小特集)
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概要
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電気接点の集中抵抗はその最高温度の上昇に比例して増加する.この関係式は,基準温度T_eのときの集中抵抗をR_e,最高温度がT_mに上昇したときの集中抵抗をR_mとすると,R_m=R_e[1+(2/3)α(T_m-T_e)]で与えられる.ここに,αは接点材質の温度係数であるが,このほかに,2/3の定数値が掛かっている.本式は理論的に得られる関係式であるが,その理論的展開の中で等電位面と等温面の一致を前提にしている.従って,外部雰囲気中への放熱があるような場合には熱流が電流と同じ流線を描かないので,二つの面が対応せず,先の式が成立しなくなることが考えられる.そこで,放熱を考慮した場合,当式がどこまで成り立つか,差分法による数値解析によって調べてみた.その結果,(接触半径)・(熱伝達率)/(熱伝導率)の無次元の値によって先の式R_mの成立の程度を明らかにすることができた.この値が10^<-3>〜10^<-2>より小さければ,当式R_mはそのままの形で適用できる.また,本式の定数2/3の大体の精度を数値的に明らかにできた.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-11-25
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