MPS計数法による2値情報源の状態遷移型確率推定方式(情報論的学習理論論文小特集)
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概要
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エントロピー符号化ではそれぞれの情報源シンボルの出現確率を知る必要がある.したがって, 未知の情報源や, 時間的あるいは空間的に性質が変化する情報源の符号化においては, 情報源シンボルの確率推定を行う適応符号化が必要となる.適応符号化を行う上で最も効率が高いのはベイズ推定であるが, 出現推定確率をカウンタの計数値の比率より求めるための除算処理が必要となること, シンボル発生ごとに常に確率推定値を見直す必要があるため, 実行速度に難があることが問題となる.そこで, 本論文では従来のベイズ推定を簡易化した確率推定法として, 2値情報源符号化を前提とし, 優勢シンボル(MPS)の計数のみを行い, その計数結果により状態遷移を行う新しい学習型確率推定方式を提案し, その設計法を示すとともに, 得られる符号化効率の評価を行う.なお, n値情報源については, コンテクストを認識することでその情報量を保ったまま複数の2値情報源に変換でき, マルチコンテクスト情報源についても各コンテクストごとに本方式の手法が適用できるので, 本方式は任意レベル数の複数コンテクスト情報源に適用できる.
- 2000-06-25
著者
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