自動車内環境における電子メールサポートシステムの構築とその評価(高度交通システム(ITS))

概要

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本論文では,自動車内環境での電子メール利用における入出力インタフェース及び通信方式の検討・課題抽出を行い,重要文通知機能及び返信文候補生成機能,意味情報通信機能をもつ電子メールサポートシステムを提案する.重要文通知機能は,着信メールから抽出した重要文を音声通知することで,安全性を確保しながらも内容理解度の向上を目指す機能である.また返信文候補生成機能は,着信メールから動的に返信文候補を生成し選択肢としてユーザに提示することで,作業負荷を抑えながらも返信文の自出度を向上させることを目指す機能である.これらの機能処理をサーバ上で行う際に必要となる,"処理結果の意味情報を保持したまま車載端末に通知する機能"が意味情報通信機能である.そしてこれらの機能を採用したプロトタイプシステムを構築し,机上及び実車上での評価実験を行った結果,全文読上げや固定返信文選択肢といった既存の手法と比較しで"理解率"や"返信文選択時間"といった評価パラメータにおいて有効性を確認した.また,NASA-TLXを用いたシステム全体の作業負荷評価において,既存手法と比較して7.2の作業負荷減少を確認した.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-02-01