シリンダ形カプセルに収納したATカット水晶振動子の低ドライブレベル特性
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概要
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電子機器の小形化に応える水晶振動子としてシリンダ封入形ATカット水晶振動子を開発,製造してきた.しかし,この振動子の低ドライブレベルにおける異常特性が発振不良と関わりがあることがわかり,従来知られていなかったシリンダ封入形ATカット水晶振動子のドライブレベル特性について,低域から高域までその特性を明らかにした.中でも低ドライブレベル(以下LDLと略す)特性の異常現象を実験および解析により明らかにした.LDL異常現象は振動子素板以外の構造物の不要振動に起因することがわかった.この不要振動の周波数はドライブレベルに大きく依存し,主振動と同じ周波数になるドライブレベルで,結合のため周波数およびCIが大きくジャンプする異常現象が起こる.このジャンプの仕方は,不要振動が水晶電流の2乗に対して大きな1次係数をもつ直線と近似することで計算でき,この解析結果と実験結果はほぼ一致する.本実験に使用した試料については不要振動の電流2乗係数は負であり,その不要振動は水晶素板に付加している構造物(電極,支持材,マウント材,ごみ等)に非常に影響を受ける振動であると想定される.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-11-25
著者
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