市街地でのブロードバンドチャネルにおける測位精度特性の比較及び検討

概要

論文の詳細を見る
次世代携帯電話において、側位は重要なアプリケーションの一つである。そのサービスの多くは、伝搬環境が悪い市街地で利用されることが予想される。この場合だと、GPSに代表される側位用衛星などが発する上空からの電波が届きにくいので、それだけ精度が劣化してしまうことが問題である。本稿ではGPSを、用いずに既存のインフラで測位することでコストの増大を抑え、かつ次世代携帯電話に適用することを目的とし、同期型DS-CDMAとOFDMの二つのブロードバンドチャネルにおける測位方法を提案する。本システムは、下り回線を想定し、基地局からの送信信号と移動局での受信信号の相関を取ることにより、電波の到来時間差を算出するものである。DS-CDMAにおいては送受信間のチップ相関を取り、OFDMでは時間信号の相関を取ることにより、ピークのずれにより到来時間差を算出するものである。計算機シミュレーションにより、これらの測位誤差特性を評価し、実用化に向けた方式の一つとしての可能性を探る。
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-05-18