音声の短期的保持における音韻情報と音高情報の関係
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概要
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平坦なピッチをもつ音韻系列,「あ」で歌ったメロディー,音韻情報と音高情報を両方含むような刺激(MP系列)を記憶材料として,音声の短期的保持機構について二重課題法を用いて検討した.実験の結果,メロディーの保持には構音運動は干渉せず,ピッチ制御運動のみが干渉した.この結果は,音韻情報と音高情報をリハーサルする機構は別個であるという仮説を支持している.また,MP系列に含まれる音韻情報・音高情報を保持するときの結果は,音韻情報・音高情報を単独で保持するときの結果とは異なったパターンを示した。この結果は,MP系列の保持には,音韻情報・音高情報のリハーサル機構とは別の記憶系も関与している可能性を示唆している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-03-23
著者
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