LFSRを用いた場合のUehara, Safavi-Nainiによる算術符号暗号方式に対する攻撃

概要

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算術符号を用いた暗号方式は選択平文攻撃に対し弱いことが知られている。UeharaとSafavi-Nainiは、この弱点を解析し、新しい算術符号暗号方式を提案した。これは、適用型Modelと擬似乱数生成器で構成される。Modelの初期値は秘密鍵の一部であり、Modelは自動的に計算し直される構造を持ち、これにより選択平文攻撃に対する耐性を持つ。また、擬似乱数生成器の初期値も秘密鍵である。算術符号器の出力は圧縮され高いエントロピーを持つので、擬似乱数生成器は暗号的に安全である必要はなく、LFSRで充分であると提案者は主張している。本論文では、LFSRを用いた場合の彼らの方式を攻撃について述べる。LFSRの出力の再帰関係式から、Modelの初期値を求める攻撃方程式の導出する。本攻撃法は既知平文攻撃で充分であり、彼らのModelの構造は、本攻撃に対して効果的ではない。また算術符号器の出力が攻撃者に知れれると容易に攻撃できるので、擬似乱数生成器の強度は重要な要素であると言える。
社団法人電子情報通信学会の論文
2000-05-19