両耳間時間差検出における神経インパルスのゆらぎの役割
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概要
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両耳間時間差(ITD)検出の計算機モデルにおいて、生体内部で行なわれるシナプス伝達などの情報伝達が持つ信号パターンを計算機上に表現し、時間差検出回路モデルに適用すると共に、実際の聴神経インパルスに見られるような時間的なゆらぎを含むインパルス信号列を入力として用い、それが時間差検出に与える影響を調べた。シミュレーションの結果、時間的なゆらぎを含むインパルス信号列を用いるとき、ITDを指し示すヒストグラムのピークがより顕著に現れることが示された。これは、インパルス信号の時間的なゆらぎが、時間的に冗長な信号伝達の過程や非線形な出力機構において、従来考えられてきたようなノイズとしての働きではなく、逆にITDの検出に貢献するものである可能性を示唆する。
- 1999-07-09
著者
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