文章中の単語知覚における後続文脈の促進的効果
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概要
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文頭の単語の知覚が, その単語に続く部分の意味的文脈によって促進されるか否かを, 音韻修復現象を利用して検討した. 実験では, 文頭の名詞と後続部分の意味的関連が強い文章(例えば, "警官が泥棒を捕まえた")と, あまり強くない文章("警官が突然現れた")とを用意し, 周期的な雑音置換のもとでの文章の了解度を比較した. その結果, 意味的関連の強い文章では, 弱い文章よりも, 文頭の名詞が正しく報告される傾向が強かったが(10%と58%), 後続部分においてはそれ程差が見られなかった(66.3%と71.1%). この結果は, 後続する文章が, 文頭の単語の知覚を促進することを示している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-07-17
著者
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