筋音と筋張力を用いた筋線維別収縮および疲労特性の評価

概要

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現在, 筋疾患の臨床診断においては, 筋電図EMGが用いられることが多いが, EMGは筋収縮の電気的活動を記録している.これに対し、生体表面に振動センサをおくと, 筋音図MMG(mechanomyogram)と呼ばれる, 骨格筋収縮に起因する微細な振動が記録される.このMMGは筋の機械的な機能を反映し, EMGとは異なる興味深い特性を備えている.本研究ではtype I, type II両筋線維の収縮特性を明らかにするため, ラットの腓腹筋(type II優位)とヒラメ筋(type I優位)を対象に, 2〜100Hzで電気刺激を行い, 強縮を引き起こした際の, 筋張力およびMMGの測定を行った.そして20Hz, 一定強度の刺激で腓腹筋の強縮を起こし, MMGを用いて疲労を評価した.本研究から, (1)MMGおよび筋張力の測定結果より, 腓腹筋とヒラメ筋が強縮を引き起こす周波数に差がある, (2)MMGは筋張力の変動分を反映しているが, 筋収縮の融合による張力の全体的な増加は評価することができないことがわかった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-07-22