2〜4歳児における情動認知能力の発達的検討 : 課題遂行時の聴覚・視覚情報処理モデルの提案
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概要
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本研究はモダリティ別に情動認知の発達過程を検討するために、2〜4歳の幼児(N=134)に対し、「喜び」「悲しみ」「怒り」「驚き」の基本4情動について、情動語を呈示してその情動語にあう表情図を選択させる課題(言語課題)と、ある表情図を提示してそれと共通の情動を示す別人の表情を選択させる課題(表情課題)を実施した。その結果、2歳で既に情動語の理解が表情認知より優位であり、2〜4歳を通じてその傾向が変わらなかった。しかしながら、その程度は情動の種類によって年齢に依存した差があり、表情認知の発達にはそれぞれの情動に応じた過程があることも示唆された。本稿では、課題から推論される情動認知の聴覚・視覚情報処理過程を検討する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-07-16
著者
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