MPEG-4の仕様に準拠した顔パラメータの抽出に関する一考察

概要

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筆者らはこれまで,動画像符号化の国際標準であるMPEG-4の仕様に準拠した顔アニメーションの生成に関して研究を行ってきた.しかし,実際の顔画像から顔表情アニメーションを生成する際,特徴点の位置や変位といった構造的特徴を抽出することは難しい課題である.本研究では,このような構造的特徴を抽出する代わりに,高次局所自己相関特徴と多重解像度画像を用いた顔画像の表情認識を行い,認識結果に合わせてあらかじめ用意しておいた顔パラメータを使用することで,アニメーション生成を行う手法の可能性について検討する.高次局所自己相関特徴は,平行移動に不変な性質を持つ自己相関関数を高次に拡張し,変位を3×3画素の局所領域に限定したものである.また,顔画像の認識における最適な解像度を求める代わりに,ウェーブレット変換を用いて複数の多重解像度画像を作成し,解像度の異なる全ての画像から高次局所自己相関特徴を抽出する.実験では,学習データとして被験者の無表情,喜び,怒りの顔画像をそれぞれ複数枚撮影し,各表情における高次局所自己相関特徴のヒストグラムを作成する.これにより,高次局所自己相関特徴が顔の表情認識に有効であるかどうかを検討する.
2002-07-11