ビットレート制御可能なMP-CELP音声符号化方式

概要

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低ビットレート音声符号化技術は、移動体通信に加えて、インターネット上でのテレビ会議や音声メールなどの広範囲な分野に適用されつつある。現在、4〜16kbps程度の音声符号化方式としては、CELP方式が広く使用されている。CELP方式では、自然性の高い音質を得るために、ビットレートや遅延時間などの要求仕様に応じて最適な設計を行なう。このため、用途によって異なる要求仕様毎に、CELP方式に基づく標準方式が多数存在する。従って、ユーザーは、用途により符号化方式を選択する必要がある。また、相互接続性のためには、通信相手と同じ符号化方式を使用する必要があり、多数の符号化方式を用意しなければいけない。こうした問題を解決するためには、単一の符号化方式により、高音質を保ちながら様々な要求仕様に対応できる必要がある。本稿では、最も基本的な要求仕様であるビットレートを4〜12kbpsの範囲で制御可能なMP-CELP (Multi-Pulse-based CELP) 音声符号化方式を提案する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-03-06