接地導体に窓を有するコムフインフィルタの特性解析

概要

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近年、移動体通信機器においてコムラインフィルタが広く用いられるようになり、その発展型として2層型のコプレーナ線路(CPW)給電コムラインフィルタが提案されてきた。CPW構造は、他のデバイスとの接続が容易であり、半導体や絶縁体基板上に多数のデバイスを高密度に配置できるという利点を有する。また、多層化することにより、集積度をより高めることも可能なため、小型化、高集積化の観点からも、この方向での開発が注目されている。本研究では多層化したCPW給電コムラインフィルタの新しいモデルを提案する。2層構造コムラインフィルタの層間に窓を有する接地導体を挟み込む。この窓の大きさを変化させると、奇モードのサセプタンスは一定のままで、偶モードのサセプタンスのみを変化させることができる。それによって任意の周波数に減衰極を配置でき、フィルタの狭帯域化や阻止帯域の特性改善が可能であることを明らかにする。また接地導体上の窓を増やすことにより、発生する減衰極の数を増加させることができることを示す。
2002-01-17