空洞共振器摂動法によるポリマー材料の誘電特性評価

概要

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軽量性や生産性, 形状自由度の利点から, ポリマー材料の高周波用途での活躍に大きな関心が寄せられている。とりわけ, 実装密度の飛躍的な向上により小型化した移動体通信機器は一方で重量感の増加を生じてしまい, 低比重のポリマー材料に対する期待度は高い。また, セラミックスでは実現不可能な低比誘電率を有するポリマー材料では伝搬速度や自己共振周波数の向上をもたらずメリットも大きな特徴である。一般的なセラミックス評価法である両端短絡形誘電体共振器法を用いて高分子材料の評価を実施するのには, 非常に大きな試料形状が要求され現実的ではない。例えば, 比誘電率が3の試料を1 GHzで測定する場合には, φ240×t120 mmの円柱が必要になってしまう。筆者らは上記の見地から, ポリマー材料に適した評価方法として, 古典的な空洞共振器摂動法を大幅に改良した高精度摂動法を本稿で紹介する。併せて, 本評価方法を用いた, 種々のポリマー材料に対する準マイクロ波誘電特性測定結果についても報告する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-03-06