石英系光導波路評価用低コヒーレンスリフレクトメータ
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概要
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石英系光導波路の開発に伴い、後方レーリイ散乱信号から光導波路の損失分布を測定できるリフレクトメータの開発が強く望まれている。光ファイバケーブルの障害点探索や損失分布を非破壊で測定する装置としてOTDR(Optical Time Domain Reflectometer)がある。短光パルスや超高速光検出器を用いてこのOTDRの空間分解能をミリメートル領域まで向上させると、感度が劣化して後方レーリイ散乱を検出できなくなる[1]。このため、OTDR的手法を用いて石英系光導波路の損失分布を測定することは、これまで不可能であった。一方、低コヒーレンス光源と干渉計を用いた低コヒーレンスリフレクトメータ(OLCR)は、マイクロメートル領域の高空間分解能と-100dB程度の最小検出感度を容易に実現できることから、主として光モジュールの反射分布を測定するために開発されてきた[2]。このOLCRで光導波路の後方レーリイ散乱を測定すると、信号が光導波路長手方向にランダムに変動するいわゆるスペックル雑音が発生する。このスペックル雑音こそがOLCRによる光導波路損失分布情報の取得を阻害する主要因であった。また、OLCRの距離レンジは基本的に干渉計のステージの移動量で決定され、通常10cm程度である。すなわち、長さ数メートルの長尺石英系光導波路の診断にOLCRを適用できないという問題もあった。本報告では、波長平均化によるスペックル雑音の低減と多重反射を利用した距離レンジの拡大により、長尺石英系光導波路の損失分布を測定できるOLCRの開発に成功したので、その結果について述べる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-03-11
著者
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