スプリットマルチキャリア多元接続方式

概要

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移動無線チャンネルにおいて、信号は多重路伝搬の影響を受け、フェージングを生じやすい。このため、ランダム誤りよりもバースト誤りのほうが問題となる。通信品質を向上させるために、誤り訂正符号などがしばしば使われる。バースト誤り対策としてインタリーブと訂正符号の組合せ手法が有効であると言われる。しかし、インタリーブではゆっくりとしたフェージングに対処できない。また処理時間の遅延により伝送効率が低下する。これに対して本論文では情報帯域がフェージングチャンネルのコヒーレント帯域幅よりも狭い、即ちレイリーフェージング下の環境において変調信号をスプリットマルチキャリア変調にすることで選択性フェージング化し、ダイバシチ効果を得て、インタリーブを不要もしくは簡易にするシステムを提案し、その特性を評価する。ただし、この方式に与えられる帯域は移動通信の多元接続帯域であり、情報帯域よりも遥かに広いものを仮定する。また伝送される変調信号の帯域は情報帯域のそれと同じであり、拡散は含まれない。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27