空間ダイバーシチ受信と組合せたタップ選択型Viterbi等化器

概要

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近年、自動車電話や携帯電話に代表される移動通信サービスが盛んになっている。高速ディジタル移動通信においては、遅延波によるマルチパスに起因した波形歪みが存在し、伝送品質、誤り率の劣化が生じる。そのため、ディジタル信号処理を用いた等化器等を用いた干渉の除去が必要となる。適応等化器の一つであるVeterbi等化器は最尤な復号が可能であるが、補償する遅延波の数の増加にともない、考慮するべき状態数が指数関数的に増加するため、等化を行なうための計算量の増加が問題とされる。筆者らは既に、計算量の削減が可能なタップ選択を行なうViterbi等化器を提案している。このViterbi等化器は補償する遅延波を選択し、状態を縮退することにより計算量を削減することを可能にした。本稿では、さらに空間ダイバーシチを使いブランチ間のパスの遷移も考慮するアルゴリズムを提案する。ブランチ間の遷移を考慮することにより、多次元のトレリスを考えることになる。最後に計算機シミュレーションによりビット誤り率について評価を行なう。
社団法人電子情報通信学会の論文
1995-03-27