音声・非音声同時伝送方式の一検討

概要

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近年商用化されたPHS(Personal Handy-phone System)は、1チャネル当たり32kbit/sのデータ通信が可能であり、将来のワイヤレスマルチメディアサービス実現に向けて大変有望である。また、電子手帳やノートパソコン等の携帯情報端末も、小型で高機能なものが既に製品化されており、近い将来PHSと携帯情報端末を統合した携帯型情報通信端末の出現が予測される。現在、有線系ネットワークでは、インターネットを用いた音声伝送や、DSVD(Digital Simultaneous Voice and Data)モデムの出現により、これまでのような音声と非音声データを別々の回線で伝送する方式から音声・非音声データ混在型の伝送方式へ移行しつつあるが、PHSを用いた無線区間でのサービスは、音声中心であり、検討が進められている非音声データ伝送方式の標準化に関しても非音声データ伝送単独で考えられており、一部プッシュ回線を用いた送信データが限定されているサービスを除けば、音声とデータを同時伝送するモードは考慮されていない。本研究では、こうした現状を踏まえ、PHSを用いた音声・データ混在型の無線伝送方式の一つとして、従来のVOX(Voice Operated Transmission)制御技術を応用し、1チャネルでの音声・非音声混在型データ伝送方式を利用したサービス形態および実用上周囲雑音を考慮にいれた場合の実効非音声データ伝送速度について検討する。
社団法人電子情報通信学会の論文
1996-03-11

音声・非音声同時伝送方式の一検討

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