アセチルコリンによる神経調節を考慮した視床系のニューラルネットワークモデル(<特集>「脳・認知科学」及び一般)

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概要

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低閾値のカルシウム電流をもつ視床網様核ニューロン層とコリン作動性ニューロン層からなるアセチルコリンによる神経調節を考慮した視床系の2層ニューラルネットワークモデルを提案する.このモデルにおいて,各層における層内のシナプス結合および視床網様核ニューロン層からコリン作動性ニューロン層へのシナプス結合があるとし,さらに,アセチルコリンがコリン作動性ニューロン層から視床網様核ニューロン層に対して投射されるとする.また,コリン作動性ニューロンの状態に依存するアセチルコリン濃度のダイナミクスを導入することにより,視床網様核ニューロンのコンダクタンスが動的に調節されるとする.数値実験によって,アセチルコリンによる神経調節によって視床網様核ニューロン層におけるバースト状態と静止状態の間の動的な状態遷移が発現する結果が得られた.この結果は,視床系における振動現象に対するアセチルコリンによる神経調節の効果の重要性を示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-01-20

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