隠れマルコフモデルによるタンパク質の構造クラス予測と2次構造予測
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概要
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本論文では, 隠れマルコフモデル(HMM)を用いたタンパク質の構造クラス予測, 2次構造予測法を提案する.この方法では, タンパク質の構造特徴である階層性と周期性を十分に表現できるHMMを構築し, それを用いてタンパク質の構造クラス予測, 2次構造予測を行う.複数のHMMを階層的に組み合わせることで, アミノ酸配列から部分立体構造である2次構造が形成され, 2次構造のパッキングにより3次構造が形成されるという, タンパク質の構造の階層性を表現する.3次構造に対応するHMMは2次構造セグメントに系列を, 2次構造に対応するHMMはアミノ酸配列を入力とし, 構造クラスごとにHMMを独立に構築して組み合わせる.更に, HMMのネットワーク構造に周期性を導入し, 構造特徴の周期性を表現できるようにする.遷移確率と出力確率は, 構造既知のデータからの学習によって決定する.以上のように構築されたHMMに, 構造未知の配列を適用した結果, 構造クラス予測については, 50%以上の正答率が得られた.また, αクラス, α/βにクラスについて, 高い正答率で2次構造予測を行うことができた.これらの結果により, 本方法がタンパク質の構造特徴をよくとらえていることが確認された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1998-07-25
著者
-
中村 周吾
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻
-
池口 満徳
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻
-
清水 謙多郎
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻
-
清水 謙多郎
東大院・農生科・応生工
-
中村 周吾
東大院・農生科・応生工
-
中村 周吾
東京大学大学院農学生命科学研究科 応用生命工学専攻
-
土井 淳多
千葉工業大学情報工学科
-
吉川 裕
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻
-
土井 淳多
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻
-
吉川 裕
東京大学大学院農学生命科学研究科応用生命工学専攻:(現)日立製作所システム開発研究所
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