ランダム変動視標を用いた手の追跡運動機能学習効果検査法の開発とその健常成人への適用
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概要
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本論文では,手の視標追跡運動機能の学習効果検査法を提案した.被検者の学習効果を,過去の視標の軌跡に関する記憶の因子を排除した形で評価できるように,ランダム変動視標を導入した.ランダム変動視標は,軌跡の各ステップごとの方向の変化が1次マルコフ過程となるように発生させ,移動の速度も自由に調節できる.提案方法は,15名の健常成人に適応され,次に示すパラメータ(位置の誤差,追従遅れ時間,速度の標準偏差,加速度の標準偏差)に学習効果を認めることができた.提案方法は,ランダム変動視標生成のモデルパラメータを適切に選ぶことによって,視標の特性をきめ細かく調整することができるので,脳の各部位の役割と運動機能の特徴が明らかになることが期待でき,運動機能の解明において重要な患者の病態群の判別や運動障害のリハビリの評価等の種々の目的に広く利用できるものと思われる.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-03-25
著者
-
柴崎 浩
National Institute Of Neurological Disorders And Stroke National Institute Of Health
-
柴崎 浩
京都大学医学部脳病態生理学講座
-
寺田 清人
国立病院機構静岡てんかん・神経医療センター
-
寺田 清人
京都大学医学部臨床脳生理学
-
井手 順子
西南学院大学人間科学部社会福祉学科
-
杉 剛直
佐賀大学大学院工学系研究科
-
中村 政俊
佐賀大学理工学部理工学部電気工学科
-
井手 順子
佐賀大学理工学部理工学部電気工学科
-
杉 剛直
佐賀大学理工学部理工学部電気工学科
-
杉 剛直
佐賀大学 理工
-
柴崎 浩
京都大学医学研究科脳病態生理学講座
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