指示データの集約化・視覚化による診療支援システムの開発(医用工学)

概要

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コンピュータや高速ネットワークの技術進歩を応用した保健医療情報システムの実用化が進んでいる.その中で,院内業務を効率化するシステムや診療に直接貢献するシステムの開発が進められている.診察室においては,生活習慣病などの長期間の診療内容を正確に把握させて効率良い診察を支援するシステムが求められている.本論文では,中小医療機関を対象とした診療支援システムについて述べる.これは,内容的特性と時間的特性の視点から指示データを集約化・視覚化することで,長期間の指示データの把握や理解を支援し,診療の効率化を図るものである.この集約化は,指示種別ごとの指示項目の組合せを基本単位とすることで,指示データの多様性を効率良く表現している.集約化された指示データの視覚化は,指示データの継続性・定期性などの表出を可能にしている.また,指示種別ごとの過去の指示歴や当日の指示などを同一画面で把握できるようにしている.本診療支援システムを中核としてオーダリングシステムを構築して臨床現場で使用し,有効性を医師からのアンケート調査,集約化効果の分析,入力方式の使用頻度調査,データベースアクセス時間の測定により検証した.
2003-07-01