流体モデルによるATMトラヒック解析における端数誤差の補正方法の提案
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概要
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離散系のシステムであるATM(Asynchronous Transfer Model)ネットワークにおいて,セル廃棄率評価モデルとして,連続系のモデルである流体モデルによりセル廃棄率を評価するモデルが数多く提案されている。このモデルでは,離散系のATMトラヒックを連続系の流体モデルで近似することによる近似誤差が生じる。そのため,従来の評価モデルでは,セルの衝突によって生じる近似誤差をM, D/1モデルで補正していた。本報告では,M/D/1モデルで補正できない回線の端数効果を,帰納的な流体モデルを帰納的な拡散モデルに拡張することによって補正した。その結果,出回線の端数効果を無視できる条件は,〈v〉/v〈〈p(〈v〉:平均セル速度,v:ピークセル速度,p:出線利用率)であり,音声トラヒックがこの条件を満足しないことを明らかにした。さらに,シミュレーションとの比較により,帰納的な拡散モデルで,〈v〉/v>pなる領域においても安全側の近似となることを確かめた。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1994-10-17
著者
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