バースト長が任意分布に従う場合に適用可能なセル廃棄率近似評価方法
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概要
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本論文では,ベクトル間の挾角(ベクトル間の類似度)基づく部分空間によるアプローチをATM(Asynchronous Transfer Mode)トラヒックによる待ち行列の問題に適用し,LAN等のデータトラヒックにも適用可能な,バースト長が任意分布に従う場合におけるセル廃棄率の近似評価方法を提案する(バースト間隔は指数分布).本アプローチでは,指数分布によるヒルベルト空間において,高次元ベクトルとなる待ち行列長の分布を,バーストの衝突数が大きい場合の待ち行列長の変動を代表させた指数分布とバーストの衝突数が小さい場合の待ち行列長の変動を代表させた指数分布による線型部分空間への射影で近似した.バーストの衝突数が大きい場合の代表指数分布は,バースト長が任意分布に従う場合でさえも,衝突が終了する確率分布がポアソン分布に漸近する法則(小数の法則)により,Anickの流体モデル^3から求めることができる.さらに,部分空間によるアプローチの特長を活かし,バーストの衝突数が小さい場合の代表指数分布を,バーストの衝突数が大きい場合の代表指数分布との挟角が30゜となる指数分布とした.本評価方法によるセル廃棄率をモンテカルロシミュレーションと比較すると,バースト長がΓ分布,および,一定分布に従う場合において,多重呼数が10以上のときに95%信頼区間の範囲内にあるか若干の安全側の評価となった.
- 一般社団法人情報処理学会の論文
- 1995-10-15
著者
-
水原 登
(株)日立製作所システム開発研究所
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鳩野 敦生
(株)日立製作所情報通信事業部
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川北 謙二
株式会社日立製作所システム開発研究所横浜ラボラトリ
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川北 謙二
(株)日立製作所システム開発研究所横浜ラボラトリ
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鳩野 敦生
株式会社日立製作所情報通信事業部
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鳩野 敦生
日立
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鳩野 敦生
(株)日立製作所システム開発研究所横浜ラボラトリ
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