各種の上下駆動式超音波プラスチック溶接の振動応力の伝達状態および溶接特性について

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超音波プラスチック溶接は熱可塑性の高分子材料等の短時間での接合が可能で、広い分野で使用されており接含性能の向上が期待されている。接合方式としては、溶接試料の上下から振動を印加する上下駆動式溶接。および高周波数の使用が有効である。高周波数90kHzでは、低周波数27kHzを用いた場合の約1/3の溶接チップ振動速度で溶接が可能であるが、高周波数では振動変位が小になるため大型試料の接合が困難となる。この欠点を克服するため、溶接チップ振動形跡が直線状の(1)高周波・小振動振幅の90kHzおよび低周波数・大振動振幅の27kHz縦振動系(接合面に垂直な平行振動)、(2)90kHzの縦振動系および20kHzのねじり振動系(直交振動)を組み合わせた上下駆動式超音波溶接装置、および振動軌跡が楕円状の(3)2組の27kHz複合振動系を組み合わせた上下駆動式超音波溶接装置を構成して、振動応カの伝搬状態、溶接特性について比較検討した。溶接試料には塩化ビニールシートおよびポリプロピレンシートを重ね合わせて用いた。振動応力の伝達状態を調べるために静圧力測定用の感圧フィルム(プレスケール)を用いた。(1)、(2)の振動系を同時駆動した場合には振動応力が有効に伝達され、一方駆動の従来の方法より、より短時間、少振動振幅で接合可能で、接合性能が顕著に向上する。また2次元の振動応力を印加する複合振動超音波溶接装置が有効であることが明らかになった。
社団法人電子情報通信学会の論文
1997-12-16

各種の上下駆動式超音波プラスチック溶接の振動応力の伝達状態および溶接特性について

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