短波長歪量子井戸構造AlGaInP半導体レーザ
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概要
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実用化レベルで最短波長である630nm帯のAlGaInP半導体レーザにおける低閾値高温動作を目的として、圧縮及び引張歪を導入した量子井戸(QW)構造の最適化検討を行った。正孔帯分離を大きくリキャリアの有効質量を低減するためには、圧縮歪のときはQW幅を狭く、引張歪のときにはWQ幅を広くした方が有利である。また、圧縮歪を導入する場合、歪QW構造活性層の光閉じ込め係数及び発振波長を無歪の素子と同程度に設定するには、4元AlGaInPQW層を用いることが必要となる。一方、引張歪の場合には、短波長化を図りながら3元GaInPQW層により十分設計が可能である。それぞれの指針にもとづいて歪QW構造活性層を作製し閾値電流を比較した結果、圧縮歪の場合には格子不整+0.6%のとき、引張歪の場合には格子不整-1.1%を導入したときに最も低閾値化が図れた。さらに、利得及び発振スペクトルの温度に依存したシフト量や偏波特性を測定し、格子歪の導入による特性改善の要因について調べた。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-21
著者
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矢野 振一郎
日立製作所中央研究所
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矢野 振一郎
(株)日立製作所中央研究所
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田中 俊明
(株)日立製作所 中央研究所
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田中 俊明
日立製作所中央研究所
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皆川 重量
日立製作所中央研究所
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皆川 重量
(株)日立製作所 中央研究所
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柳澤 浩徳
日立製作所中央研究所
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川中 敏
日立製作所中央研究所
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