平面静止画の領域適応高精細ディジタル化を実現した高能率ビデオモザイク法

概要

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本論文では,通常のディジタルビデオカメラを用いて,平面静止画,または平面近似可能な被写体に対し,手持ち操作にてズームイン・ズームアウトを含むビデオシーケンスを取得し,画像フレームを合成・統合することで,被写体全体の概要を抑えつつ,かつ,撮影者の興味領域を高精細ディジタル化する領域適応高精細ディジタル化手法について述べる.上記手法では要素技術に画像モザイク化技術を適用しており,大量の画像フレームを入力対象として連続的に合成・統合した場合,画像フレームの位置合せの誤差累積,また処理コスト増加等の問題が生じる.本論文では,大量の画像フレームを類似画像でグループ化し,各グループ内から位置ずれを起こしにくい画像フレームを抽出し,合成・統合する手法を提案する.これにより,誤差累積の抑制によるディジタル統合画像の高品質化,また,処理対象画像の削減と階層的画像モザイク化手法の適用による処理コスト低減化を実現する.そして実験・評価を行い,すべての画像フレームを連続的に合成・統合する従来方式に対して,提案方式の有効性を示し,提案方式が高能率なビデオモザイク方式であることを定量的に示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2002-04-01