マルチレートOFCDMシステムにおける直交可変拡散率符号を用いた符号選択ピーク電力低減法

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高速・大容量通信を実現する方式として,マルチキャリアCDMAに基づく直交周波数・符号分割多重(OFCDM)が注目されている.0FCDMでマル千レート伝送を実現する方式として,直交可変拡散呼率(OVSF)符号を用いる方式が報告されている.しかし,OVSF符号を用いたマルテレート伝送方式は,送受信機において拡散率を変更できる拡散符号発生器が必要となる.また,OFCDMでは高いピーク電力が発生するため,電力増幅器における非線形歪みの影響が無視できない.0FCDMのピーク電力低減法として,すべてのユーザに拡散符号を選択的に割り当てる方法が検討されている.しかし,この方法では,選択した符号を全ユーザの受信機に通報する必要があるため,サイド情報量の多さが問題となる.これに対し,符号選択を特定ユーザに対してのみ行うことで,サイド情報朧の低減が期待される.本稿では,OVSF符号と各ユーザに1つの拡散符号器を用いて2つの伝送レートクラスを実現可能なマルチレートOFCDMシステムを提案する.提案マルチレートOFCDMシステムでは,各ユーザに割り当てられた拡散符号を2分割し,それぞれを短い拡散符号として用い並列伝送することで,拡散符号を分割せずに用いる通常のOFCDMの2倍の伝送レートを実現することができる.また,提案システムでは,拡散符号を2分割して高伝送レートユーザに符号を割り当てる際,ピーク電力が最小となるように符号を割り当てる.これによってOFCDMで問題どなるピーク電力を低減することができる.計算機シミユレーションより,提案マルテレートOFCDMシステムが,マルヂコードによるマルチレートOFCDMシステムと比べて,高伝送レートユーザに対して良好な誤り率特性を実現し,低位送レートユーザに対してほぼ等しい誤り率特性を達成することを示す.また,提案マルチレートOFCDMシステムにセル間の信号を分離するスクランブルコードを用いることで,ピーク電力をさらに低減し,電力増幅器における非線形歪みの影響を抑えることができることを示す.
社団法人電子情報通信学会の論文
2003-01-10

マルチレートOFCDMシステムにおける直交可変拡散率符号を用いた符号選択ピーク電力低減法

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