船荷証券の電子化における2つのビジネスモデルの比較研究(ビジネスモデルからソーシャルモデルへの展開 : 企業から公共,非営利組織まで)
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概要
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本論文は,貿易金融EDI (Electronic Data Interchange)サービスにおける2つのビジネスモデル(BoleroとTEDI)について,ビジネススキーム,技術・サービス仕様の側面から比較し,商用サービス普及に関する成功要因を検討する.グローバルな商取引である船荷証券電子化を前提にした貿易金融EDIにおいては,各国の法制度との整合性,e-ビジネスにおける(1)商流,(2)物流,(3)金流とのシームレスな情報波という観点が比較評価の要である. TEDIにおいては,既存の商取引契約を下敷きとしてオープンな規約を設定し,各国の法制度との調和を図るというアプローチがとられているが,一方,Boleroにおいては,世界百数十カ国の法制度調査に基づき,国際的な私法ルールである「ルールブック」に各参加者が合意しサインするという枠組みで,各国の法制度とは独立したアプローチを取っている.また,e-ビジネスにおける(1)商流,(2)物流(3)金流に関しては,Boleroは国際的な標準化団体である,UN/EDIFACTやICC(国際商業会議所)への提案活動によるデファクト化,およびデジューレ化を推進しているが,TEDIは国内団体であるECOM(電子商取引推進協議会))およびアジアのPAA(Pan-Asian e-commerce Alliance)との連携にとどまっているため,グローバルスタンダード及び国際決済とのサービス連携という2点でBoleroが先行している.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2004-06-11
著者
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堀米 明
NTTコミュニケーションズ株式会社
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菅野 照高
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社IPインテグレーション事業部
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田部井 勝
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社IPインテグレーション事業部
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堀米 明
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社IPインテグレーション事業部
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