地上ディジタル放送波中継用逐次適応型ダイバーシチ受信の検討(放送システム)

概要

論文の詳細を見る
国内地上ディジタル放送システムではOFDMを基本とする放送方式が採用された.地上放送においては多数回のSFN中継が繰り返されるため,各中継段における回り込みやマルチパス,フェージングによる劣化をできるだけ軽減する必要がある.そのため,従来,複数のアンテナを設け,アンテナごとにOFDM信号に埋め込まれたパイロット信号を用いて伝送路の周波数特性を推定し,OFDMキャリヤごとに合成を行うスペースダイバーシチ受信が検討されてきた.本論文では,装置の簡単化をねらい,逐次適応フィルタを組み合わせたダイバーシチ受信を提案し,その特性を確認する.適応フィルタとしては,直交変換を用いる処理と,トランスバーサルフィルタを用いる処理とを,用途に応じ使い分けることができる.直交変換型を使うと伝送路の周波数特性を推定しやすくなり,その場合,全帯域にわたり最大比合成が可能となる.一方,周波数特性が推定できなくても等利得合成あるいは最大比合成に近い準最適な合成法が得られるため,その場合は,トランスバーサルフィルタを用いると装置化がより容易になる.また,提案方式は,回り込みのある場合にも対応できるため,SFN中継に適用できる.
社団法人電子情報通信学会の論文
2004-07-01

地上ディジタル放送波中継用逐次適応型ダイバーシチ受信の検討(放送システム)

スポンサーリンク

概要

著者

関連論文

スポンサーリンク