奄美大島の役勝川におけるリュウキュウアユの遡上生態
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
絶滅が危惧されるリュウキュウアユの遡上期の生態を明らかにするため,1994年と1996年に鹿児島県大島郡住用村の役勝川で,遡上個体の出現期間,体長,日齢および発育段階を調査した。遡上期間は1月下旬から5月下旬までの4ヶ月間であった。平均体長(±標準偏差)は35.2±3.36mm,平均日齢は83.7±15.4日であった。外部形態は,黒色粗胞の少ないシラス型後期仔魚から,櫛状歯が出現し始めた稚魚まで多様な発育段階を示した。この結果はアユと比較して,より小型,若齢,早い発育段階を示しており,これらの特徴は遡上前の海域生活期間の短さに関連していると考えられた。
- 2003-07-15
著者
関連論文
- 奄美大島の役勝川におけるリュウキュウアユの遡上生態
- 絶滅危惧種スナヤツメ南方型の鹿児島県からの70年ぶりの記録
- 三重県におけるクマノエミオスジガニ(ムツハアリアケガニ科)の分布
- 鹿児島湾におけるミナミバンドウイルカの出現位置および頭数
- 基産地以外で初めて記録された汽水性希少カニ類クマノエミオスジガニ(ムツハアリアケガニ科)
- 和歌山県串本町で採集されたサルハゼ属(ハゼ科)の2種
- 奄美大島の汽水産カニ類
- 奄美大島のリュウキュウアユ (Plecoglossus altivelis ryukyuensis) 生息河川における付着藻類植生および一次生産力
- 奄美大島住用川におけるキバラヨシノボリ孵化仔魚の形態と仔稚魚の出現場所
- 奄美大島住用湾の砕波帯におけるリュウキュウアユ仔稚魚の食性
- 奄美大島役勝川におけるリュウキュウアユの孵化後の流下行動
- 奄美大島住用湾および焼内湾周辺におけるリュウキュウアユ仔稚魚の回帰遡上
- 奄美大島の役勝川と河内川におけるリュウキュウアユの孵化時期と体サイズ
- 奄美大島の河川におけるリュウキュウアユ遡上個体の出現状況
- 奄美大島から記録された汽水性希少カニ類12種
- リュウキュウアユ仔魚の水温・塩分耐性に関する生残実験
- ハオコゼの求愛, 産卵行動
- 鹿児島県西岸で捕獲された成熟サケ
- セイテンビラメの背鰭第1軟条のルアーとしての役割
- キンホシイソハゼEviota storthynx(ROFEN)の繁殖習性と卵内発生
- わが国から未記録のキンホシイソハゼ(新称)--Eviota storthynx(RONEN)
- オヤニラミ仔稚魚の成長に伴う闘争行動の発達
- トリウミアカイソモドキ(イワガニ科)の日本における南限記録
- 汽水性希少カニ類クマノエミオスジガニ Deiratonotus kaoriae とアリアケモドキ D. cristatus (ムツハアリアケガニ科)の三重県櫛田川河口域における出現状況
- キスの潜砂行動について(短報)〔英文〕
- 奄美大島における陸水域の魚類相
- ヨスジハゼParioglossus taeniatus(REGAN)の繁殖習性と卵内発生
- 長島周辺の動物プランクトン
- 鹿児島県天降川水系の稚アユ漁法エゴ漁
- 基調講演 リュウキュウ アユの魅力 (特集:シンポジウム 奄美の地域づくりとヤジの再生--リュウキュウアユフォーラム2007)
- クルマエビの種苗生産における生態遷移〔英文〕
- 奄美大島のリュウキュウアユに見られた微胞子虫症
- トラフグの栄養要求:精製試験飼料および至適タンパク質添加量〔英文〕
- 奄美大島役勝川におけるリュウキュウアユ仔魚の餌環境