北海道千歳川支流におけるアメマスから移入種ブラウントラウトへの置き換わり
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概要
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2000年9月に北海道西部にある石狩用水系の一支流において,在来種のアメマスと1980年代後半に移入されたとされる欧州原産のブラウントラウトの生息状況を調べた。フラウントラウトはこの支流の優古種となっており,その推定生息尾数はアメマスの1.8倍で,特に支流の中下流域で卓越していた。これに対しアメマスは上流域のみで優古していた。夏から秋の河川水温は,支流の下流部で5〜16℃であった。この支流の中下流域では,15年以内でアメマスが移入されたブラウントラウトに置き換わったと考えられた。
- 公益社団法人日本水産学会の論文
- 2002-01-15
著者
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桑原 連
東京農業大学名誉教授,北海道シェル工業株式会社技術研究所
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宮腰 靖之
北海道立水産孵化場
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桑原 連
東京農業大学名誉教授 北海道シェル工業株式会社技術研究所
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鷹見 達也
北海道立水産孵化場道北支場
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吉原 拓志
東京農業大学生物産業学部
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