Azasetron静注により冠攣縮性狭心症が誘発された肺腺癌の1例

元データ 1996-06-20 日本肺癌学会

概要

症例は57歳, 男性.肺腺癌(cT1N2M1:Stage IV).CBDCA+MMC+VDSによる17回目の化学療法時, azasetron静注約5分後に激しい左前胸部痛を訴え, 緊急入院となった.心電図上II, III, aV_FのST上昇が認められたが, 冠拡張剤投与にて速やかに改善した.azasetron投与時のみ胸痛が誘発され, azasetronにより誘発された下壁の冠動脈攣縮による狭心症と考えた.Treadmill運動負荷試験では, 虚血性変化を認めなかった.多発性肺転移による呼吸不全で4ヵ月後に死亡, 部検にて器質的な冠動脈狭窄は認めなかった.5-HT_3受容体拮抗型制吐剤の循環器系への副作用の報告は稀であるが, 冠動脈への影響も念頭に置く必要があると考えられた.

著者

望月 吉郎 国立姫路病院内科
河村 哲治 国立姫路病院内科
河南 里江子 国立姫路病院内科
望月 吉郎 国立姫路病院
河村 哲治 国立姫路病院
中原 保治 国立姫路病院内科
木本 てるみ 国立姫路病院内科
中原 保治 独立行政法人国立病院機構姫路医療センター呼吸器内科
河南 里江子 国立姫路病院

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