Thyroid transcription factor-1(TTF-1)の免疫染色が診断に有用であった肺腺癌小腸転移の1例

元データ 2004-02-20 日本肺癌学会

概要

背景.肺癌小腸転移は比較的稀で,臨床症状が出現した際には緊急外科的治療の対象となることが多く,その術前診断は困難である.症例.症例は64歳男性.2001年11月に肺腺癌(臨床病期IIIB)と診断.翌年1月まで全身化学療法を施行された.2002年3月6日突然の右下腹部痛が出現,胸部X線写真で横隔膜下にfree air,腹部CTで小腸壁肥厚と限局性の液体貯留を認め,同部位の穿孔性腹膜炎を考え緊急開腹術を施行した.手術所見では回腸に2個の腫瘤と,その1つには穿孔性腹膜炎を認めた.切除標本の組織像はthyroid transcription factor-1(TTF-1)陽性の腺癌で肺癌の小腸転移と診断した.結論.肺癌小腸転移は比較的稀で,報告例の多くは術前診断が困難であった.自験例は腹部CTにて回腸の壁肥厚と液体貯留を認め,肺癌小腸転移による穿孔性腹膜炎を示唆する所見と考えられ,術前診断に有用であった.また転移性か否かの補助診断にTTF-1の免疫染色が有用であった.

著者

沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院内科
藤田 和恵 川崎医科大学附属川崎病院内科
沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院呼吸器病センター
沖本 二郎 東京専売病院
栗原 武幸 川崎医科大学附属川崎病院呼吸器病センター
本多 宣裕 川崎医科大学附属川崎病院呼吸器病センター
沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院 呼吸器病センター
沖本 二郎 川崎医科大学 呼吸器内科
藤田 和恵 川崎医科大学附属川崎病院呼吸器内科
沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院 内科
栗原 武幸 川崎医科大学微生物学 川崎医科大学附属川崎病院
沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院総合内科学1
栗原 武幸 川崎医科大学微生物学,川崎医科大学附属川崎病院

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