一次性気管支動脈蔓状血管腫の 1 例

元データ 1983-06-25 日本呼吸器内視鏡学会

概要

昭和52年2月より大量喀血を繰り返し3回の気管支鏡検査を施行されていたにもかかわらず, 原因不明の特発性肺出血と診断されていた52歳, 女性の気管支動脈蔓状血管腫の症例を報告した。昭和57年1月第4回目の大量喀血を認めたため精査目的にて当科に入院。気管支鏡により右底幹に気管支動脈の拡張・蛇行変化を示唆する所見と動脈瘤形成を認め, 気管支動脈造影により気管支動脈蔓状血管腫と診断し, 右下葉切除術を施行し確診した。慢性炎症などによる二次的な気管支動脈系の血管増生や肺動静脈系との吻合などの変化は一般的に知られているところであるが, 本例では臨床的にも病理学的にも炎症所見を認めず, したがって一次性と診断した。一次性気管支動脈蔓状血管腫は文献上きわめて稀な疾患であり, 更にその無症状時に気管支鏡下に気管支動脈系の変化をとらえ, それを手がかりとして確診へ導いた点, 気管支鏡学的にも大変示唆にとむ興味あるものと考える。

著者

松島 敏春 川崎医科大学呼吸器内科
沖本 二郎 川崎医科大学附属川崎病院内科
副島 林造 川崎医科大学呼吸器内科
原 宏紀 川崎医科大学 呼吸器内科
加藤 収 川崎医科大学呼吸器内科
加藤 收 佐賀医科大学内科
矢木 晋 川崎医科大学呼吸器内科
吉田 直之 川崎医科大学呼吸器内科
松島 敏春 川崎医科大学
沖本 二郎 川崎医科大学 呼吸器内科
副島 林造 川崎医科大学 呼吸器内科

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