難聴者における周波数圧縮音声の了解度特性
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概要
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高音域の聴力が低下した感音性難聴者のための補聴方式として, PARCOR分析合成系を用いた周波数圧縮処理について検討を行った。計算機上で周波数圧縮処理を加えた音声資料を用いて明瞭度・了解度試験を行った。実験の結果, 高音漸傾型難聴者で, 単語了解度の改善を示す場合が多く見られた。また, (1) 2音節単語, (2) 女声の条件で改善を示す被験者が多く, 特に母音/i/ /u/ /e/の異聴が改善された。圧縮されたスペクトル包絡特性と独立に基本周波数を調整することにより, 補聴効果が得られる場合が多いことも確認した。結果より, 周波数圧縮処理が有効である難聴者とそうでない難聴者の判別法について考察を加えた。
- 社団法人日本音響学会の論文
- 1999-06-01
著者
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